寒い3月の朝、雨。
市場で花を整理するにも満員状態。
重たい枝物を抱えて途方にくれていたら、「ここ、どうぞ・・・」と空きを作ってくださった
品のいい女性。
「ありがとうございます」と一言だけでその場を去っていくと、
また駐車場でもお隣同士。
「先程は・・・」とあいさつすると「アレンジですか?」と尋ねられ
「ハイ、ほそぼそと・・・」と私。
聞くと明日からのHデパートでの未生流の作品のために
奔走中とのこと。
大きな作品なので大変ですとおっしゃって
「あなたも頑張ってね!若いんだから・・・」と励まされてしまいました。
見た目上は明らかに年上の方で荷物もこっちの3倍くらい。
朝の雨を恨めしく思ったりおなかすいたなー、重たいしーとか
考えていた自分に喝!
思わず「頑張ってください」としか言えなかった私でした。
花の始まりは遠いはるか昔の草月流からでした。
サボってばかりの私をいつも暖かく見守ってくださった先生にとても
似ていました。
髪を結いあげた姿に明日はきっとお着物でいらっしゃるんだろーなと
思いながら水揚げにいそしみました。
なんかいい一日の始まりでした。
その日出会ったライラック。